2010年9月7日火曜日

異常気象の水やり

みなさん、今年の夏の暑さは、盆栽はおろか人間様にとっても、
まさに生き残りをかけた戦いになりましたね

4,5月ごろからぐずついた天気が続いき梅雨に入るころには
来るべき夏は冷夏との長期天気予報でした

それが一転し酷暑日が続き始めたころのことは
水やりのタイミングとして7月29日のつれづれ草に書きましたね

今振り返って読んでみると、あのころの盆栽屋にはまだ溶融が感じられました
それが証拠に、「水やり過多」を予知する簡単な方法などを語ってります

ところが8月に入ったころ、ますます激しくなる異常な気候に危険を感じた私は
我が園の「水やり助手」として貴重な戦力であるカミサンに厳しく命じました

その要旨は

1 今年に限っては、「乾いたらやる」という水やりの原則は無視してもいいから
  日中の水は乾く前に早め行うようにして、決して切らしてはならない

2 故に、早朝の第1回目の水やりのあと、正午までの午前中に第2回目の水やりを行う
  その際に、まだ乾いていない鉢があっても、気にせずに棚全体にたっぷりとやる

  以上2回の十分な水やりにより、気温が一番高い正午から午後3時ごろの時間帯の水切れを
  最小限で食い止められる

3 第3回目は午後3~4時ごろを目安とし、今度は各鉢の乾き具合をよく観察しながら
  水やりの量を調節する

  また、それ以後、たとえば午後6時ごろに乾いた鉢があったとしても、もう驚くことはない
  散水ホーズは使わずに、如雨露で個別に「拾い水」を少々やるにとどめる

  日が落ちてからの葉水もけっしてやらない

  この第3回目以降の水管理により、夜間でも棚板はさっぱりと乾き
  水やり過多を防ぐことができるぞ

でした



朝の8次ごろ、棚全体にたっぷりと水やり


午前中にもう一回

昨年までは2回目の水やりは午後で、乾いた鉢と乾いていない鉢を見極めながらやりましたが
今年の気候ではそんなゆとりはありませんね、早めの時間帯にひたすらたっぷりです

ただし、↑のNo.3のように、第3回目の水やりでは「乾いたらやる」の原則に立ち返り
1日分の水分の調整をし夜間の過湿を防ぎます

しかし、そうはいっても日中の水やりの時間帯や回数は
お勤めのみなさんには無理なことですね

ですから、自動灌水の時間帯を調節したり、帰宅後の夜間の水やりをやや少なめにし
朝の水やりに重点を移すなど、少しでも意識を変えていくことが大切ですね

というわけで、私の強烈な命令が功を奏したらしく、珍しくもうちのカミサンの意識にも変化が見られ
昨年までのように、夕涼みがてらの夜の「葉水」で棚をびっしょりに濡らすことなどもしなくなり


この厳しい夏にもかかわらず、盆栽の作柄にもかなりのいい効果が見られました

では

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