2010年9月17日金曜日

楓甲羅吹き素材作り

春のうちから目につけておいた楓の甲羅吹き素材
選り抜いて5鉢ほど仕入れてきました

太らせるために芯は伸ばし放題にしてあるので、高さは1メートルもあり
鉢穴から外へ伸びた根が鉢底一面に平べったく広がり、棚板に食い込む勢いでした

甲羅吹きは、雑木類、とくに楓によく見られ
ダイナミックな盤状の根と幹立ちの優雅さを同時に味わえるため、人気のある樹形です


背取りという特殊な取り木法によって作られた甲羅吹き素材

勢いよく伸ばし放題にしたので、今年の春見たときよりも根元から幹筋がずいぶん太って見違えるようです
真っ白なきれいな根からも、この楓の健康なようすがわかります


とりあえず長い枝を仮切りして甲羅や根元の掃除をし、樹形の構想を練る
むっくりとボリューム感のある甲羅が魅力ですが、他にもいくつか見どころはあります


わかりやすいように骨格だけの画像にして検証してみよう
ちなみに、主幹の赤点までの高さは5.0㎝、甲羅の間口は7.0㎝、完成予想樹髙は8.0㎝です

1 まず、甲羅の形と動きがいい

2 特に目立つのは、向かって右の主幹の下部の根の動きが抜群です

3 主幹の曲が強くて力がある

4 副幹の動きも主幹にうまく調和している

5 そこで、双幹体の樹形をイメージしてみる、これが妥当な構想でしょう


骨格のイメージ図

1 現在の長すぎる枝のまま過ごし、来春に主要ボディーだけを残して切り込みます

2 主幹はちょうどいいところに芽当たりがありますが、副幹は赤点の位置からは芽が出にくいでしょう
  ですから、おそらくは呼び接ぎによって芯を作ることになるので、呼び接ぎ用の徒長枝を残すことを忘れないように

3 主幹の一の枝は現在の枝を使いますが、その他イメージ図にない裏枝などが必要になれば
  胴吹き芽を待つか、さもなければ呼び接ぎをするかして枝順を作り込んでいきます

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