2002年9月2日月曜日

小品盆栽交換会

昨日、小品盆栽の交換会に行ってきました

その交換会はあるアマチュアの小品盆栽同好会が、年に一回開催するもので
私は初めての参加です

外部から参加した私が見知っているのは、数人の業者だけで
会員さんはほとんど知らない方ばかりでした
しかし、アマチュア同好会といっても、会員の質も数もかなりのもののようです
しだいに集まってくる人数と出品物の質の高さで、それが実証されました

この同好会の指導をしている二人の業者は、業界でもトップレベルです
さすがに会員さんが持ち寄る品物が違う
プロの我々がヨダレの出そうな品物も混じっています

ちなみに、アマチュアの方々が何故交換会を主催して売買をするのか?
と疑問をお持ちの方もいると思いますが
主な理由は2つあります

一つは同好会の運営費(展示会や新年会)の捻出のためのお付き合いです
(売り上げ手数料10%が会の収入になります)

もう一つは長い間には棚が一杯になって、処分せざるを得ない場合です
(新しい盆栽を購入しようとしても置き場所がないので、やむおえず)

さて、会場で下見中に、何としても私が買いたいものを見つけました
下の写真のニレケヤキの双幹です
出品物の中でも飛びぬけた逸品です

荷主は愛好家です
同じようなタイプのニレケヤキを3鉢持ってきています
3鉢をよ~く吟味してみると「こいつ」が一番の色男です
よ~しッ、何としてもこいつをうちへつれて帰るぞッ!

闘志を内に秘めてこのニレケヤキの出番を待ちます
出てきました、出てきましたよ!
これと狙う獲物(盆栽屋は言葉が悪いですね)があるときは
セリ台の真ん前に陣取るのが私の戦法です

幸いに、目をつけている一番の筋のいいのが3鉢の先頭に並んでます
こういう場合は先頭のやつが一番安く買える確立が高いんです

売る側の人は、最初は安い物から売って
いいものは後の方で売りたがるという習性があるから
離れた人はよく見えないので、先頭のが一番格下だと思うんですね

幸い私は、自己評価より安い値段で落札できました、ホクホク
案の定2番目3番目は5割高までセリ上がってしまいました
(自分だけよけりゃあ、いいんかよッ!)天の声です、ごめんなさい!
セリでは往々にしてこのようなことがありますね
交換会には魔物がいるんです
でも幸運の女神様もいるんです(こっちと仲良くしなきゃあ・私はいつもそうしてます)


こうして手に入れたのがこのニレケヤキの双幹です
樹高13.5cm左右の幅は20cm

非のうちどころのない優等生です
足元、親子のバランス、幹模様、枝順、枝先のほぐれ、樹幹の完成度、葉性、品格
どれをとっても申し分ありません

これではプロも脱帽です
あとで聞いた話ではこの愛好家の自作だそうです
作るのが好きで、ニレケヤキ専門に打ち込んでいるそうです
損得勘定したらこんないい木はできません(手間隙がかかってとてもあわないでしょう)
創作のみに専念してこその出来栄えです
こういう熱心な愛好家の方々が盆栽界を支えているんですね
改めて敬意と感謝!

いや~世間は広い!
交換会の断片のお話でした

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