2001年3月7日水曜日

大助鉢の傑作


瑠璃隅切り金絵付け長方鉢
(るり・すみきり・きんえつけ・ちょうほうばち)
佐野大助作
13cm×10.6cm×5cm

心山と大助の合作鉢です
大助は大正8年生まれといいます
この鉢はおそらく昭和40年代の作でしょう

白地に山水、風花鳥月、人物等の五彩絵や赤絵が多い大助鉢としては
瑠璃色の地に金で蝶と蔦をデザイン画ふうに描いたものは珍しい
四面に同じ図柄が描かれています
生地は半磁器でしっかりとできていて、形、大きさからいって
実用性にも優れている
瑠璃の色が抜群の発色であり
絵も充分に余白をとって秀逸のできです

どの分野でも作家とは悲しい存在らしく
正直、存命中はその作品の評価価値は上がらないことが多く
大助鉢もその健康が危ぶまれた頃から
徐々にその値が上がり始めたました
先月の末に亡くなったといいますから
これからも値を上げていきそうな気配です

まして佐野大助さんは個性の強い人で
自分で作り、自分で販売していたためからか
今までその作品自体の評価のわり
取引価格が安かったようです

かなり多作で、世間に出回ってはいますが
心山と合作のものに傑作が多く
逸品はこれを機会に再評価されると思います

この鉢はさる愛好家にお願いして
出品して頂きました

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