根張りがいいという意味でなく、土の部分に隠れて見えない根っ子がいいということです
人間に例えれば、根は内蔵にあたりますから
腐った根や植替え不足で走り過ぎたりゴツゴツした根はいけませんね
盆栽を選ぶときには、幹や枝ぶりばかりに気を取られていてはいけません
根の健康状態まで推測するように訓練しましょう
枝ぶりや根張りは外側から観察できますが、根っ子の状態は鉢から抜いてみないとわかりませんね
しかし、注意深く観察すれば、落葉期であっても、根の健康状態は枝先や芽の色つやから判断できます
さて、今日はその「根の状態がいい」見本のような楓のミニの植替えをご紹介しましょう
樹髙は6.5㎝です
定期的な植替えによる根裁き(剪定)と適切な管理のおかげで
走り根やゴツイ根がなく細かく分岐したいい状態です
このような場合は
いきなり下半分の根をスッパリ切り落として、仕事を短縮してもかまいません
これでかなりの手順が省けました
どうです、根の色つやがきれいですね
肥料の残りカスやらで汚れた表土も根と共によくぼぐす
盆栽では上根(うわね・鉢の表面の根)をよくほぐし、走り根などがないようにする心がけが大切です
この作業を繰り返すことにより
上根がよく発達して盤状の根張りの基礎になるわけです
幹の真下の太い根は完全に肉が巻いています
その他の根はすべて細かいひげ根なので、これらの先端が水を吸い上げる力となっていて、非常にいい状態です
さらに土をほぐして根の剪定もしっかり実行します
根裁き完了です
従来よりもさらに盤状の根張りが大きくなりました
今までの仕立鉢から浅い楕円の化粧鉢に入れますから、ゴロ土を十分に敷きます
浅鉢は案外に水はけが悪い場合があるんですね
1.5㎜と1.0㎜のフルイでふるった中間の赤玉土に、桐生砂を10%ほど混ぜたもので植付けます
植替え完了
表面に少々の水苔を敷きますが
これは土の落ち着きをよくするのが主目的です
乾燥を防ぐために厚めに水苔を載せる人がいますが
それは過湿のもとになるので「御法度」ですから注意して下さいね
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