2004年11月27日土曜日

佐治川石の見立て

最近手に入れた佐治川産の石

みなさんも盆栽を手に入れたときは、見付け(正面)を変更したりしますね
水石でも同じ作業をすることがあるんです


求めたときの正面
一見して姿(すがたいし)のような立ち石の状態です


やや右前方から


裏側から

同感じましたか?

はっきり言って、図(絵)が出ていませんね
何がなんだか、つまり何を訴えようとしているのか判然としません

テーマが明確でないためですね
表現しようとすることがらが伝わってこないのです


あっちこっちと手の中で転がしてみると、この角度に山が見えました
主峰と副峰のある双子山です

うーん、なかなかイイ
佐治川石の特徴である「厳しさ」も出ています

でも、台座を作ったときのことを考慮しると
石の底部が大きすぎて邪魔ですね、思うような台座は無理かもしれない


思い切って裏返し
う、う、う!?

茅舎風の図が見えてきましたね
いけるかもしれない


屋根の角度を試してみます
この角度がイイ!!

茅舎風の「雨宿り石」の図がはっきりとしました
これに決定です



裏側も変化があります



「雨宿り石」というのは天然自然にできた屋根の張り出した巌のことです
自分が小さくなってこの石の庇の下に、驟雨を避けて入ってみてください

それが水石鑑賞の基本です

ちなみに、水石の道も「古さ」を最重要視することは盆栽と同じ
この佐治川石は「川から上がって」50年以上の歳月は優に経っているでしょう
帯びた時代感がそれを物語っています

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